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ビックカメラ決算|売上高1兆411億円・営業利益24.4%増で過去最高、配当48円に増配 今期予想と免税売上の注目点

家電量販店大手のビックカメラ(証券コード3048)は、2026年10月9日(金)に2026年8月期(2025年9月〜2026年8月)の決算を発表しました。売上高は1兆411億円で前期比6.8%増、営業利益は376億円で24.4%増となり、売上高・営業利益・経常利益・純利益のすべてで過去最高を更新しました。

結論:スマートフォン、エアコン、パソコン、ゲームなどの販売が好調で、訪日外国人向けの免税売上高も過去最高でした。年間配当は前期の41円から48円に増配し、今期(2027年8月期)は50円を予想しています。一方、今期の営業利益の予想は前期比3.5%増の390億円で、人件費や支払利息の増加を見込むため、伸びは小さくなる計画です。本記事では、決算の数字の意味と投資家にとっての注目点を初心者向けに整理します。

ビックカメラの2026年8月期決算は?4つの利益項目がすべて過去最高

確認できた事実(ビックカメラ「2026年8月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年10月9日公表):

項目 2026年8月期 2025年8月期 前期比
売上高 1兆411億円 9,744億円 +6.8%
営業利益 376億円 302億円 +24.4%
経常利益 389億円 319億円 +21.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 203億円 174億円 +16.5%

出典:同社の決算短信(百万円単位の数値を億円未満切り捨てで表示)。営業利益は本業のもうけ、経常利益は営業利益に利息の受け払いなど本業以外の損益を加えたもの、当期純利益は税金などを差し引いた最終的なもうけです。

売上高に対する営業利益の割合(営業利益率)は3.6%で、前期の3.1%から上がりました。家電量販店は商品を仕入れて売る商売のため、1つの商品で得られるもうけは大きくありません。売上が増える中で利益率も上がったことは、販売が伸びたうえで、費用の増え方がそれを下回ったことを示しています。

株主から預かったお金でどれだけ利益を上げたかを表すROE(自己資本利益率)は11.5%でした。

なぜ売上と利益が伸びた?スマホ・パソコン・ゲームと訪日客

会社の説明によると、家電小売業界では冷蔵庫などが低調だった一方、スマートフォン、エアコン、パソコン、ゲームなどが好調でした。事業別に見ると、主力の物品販売事業は売上高1兆286億円(前期比6.9%増)、経常利益369億円(同23.7%増)で、情報通信機器(スマホやパソコンなど)が好調でした。

免税売上高は過去最高|東南アジア・北米からの客が増加

訪日外国人向けの売上を強化する「インバウンド強化戦略」では、札幌と那覇に観光客向けの新しい形の店舗を開き、なんば店の営業時間を延長するなどの取り組みを進めました。会社は「特定の地域に依存しすぎない売上構成」を目指しており、東南アジアや北米などの売上の割合が高まり、免税売上高は過去最高額を更新したと説明しています。

一方、BSデジタル放送事業(BS11)は、売上高111億円(前期比1.0%増)、経常利益19億円(同5.8%減)でした。番組制作費や広告宣伝費が増えたためです。

同じ小売業で、10月8日に決算を発表したファーストリテイリングも過去最高の業績でした。詳しくはファーストリテイリング決算|営業利益7,431億円で5期連続最高、配当850円に増配で解説しています。

配当はどうなる?年48円に増配、今期は50円を予想

年間配当(1株当たり) 中間 期末 合計
2025年8月期(実績) 18円 23円 41円
2026年8月期(実績) 20円 28円 48円
2027年8月期(会社予想) 25円 25円 50円

出典:同社「剰余金の配当(増配)に関するお知らせ」(2026年10月9日)。期末配当は、4月に示した予想の23円から5円増やして28円としました(11月19日の定時株主総会に付議)。会社は、利益のうち配当に回す割合である連結配当性向40%を目指すとしており、2026年8月期の配当性向は40.4%でした。利益が増えれば配当も増えやすい方針です。

今期の会社予想は?過去最高の更新を見込むが伸びは小さく

項目 2027年8月期 会社予想 前期比
売上高 1兆820億円 +3.9%
営業利益 390億円 +3.5%
経常利益 395億円 +1.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 212億円 +4.2%

会社は、インバウンドを中心とした店舗事業とネット通販の拡大で増収を見込み、4つの利益項目すべてで過去最高の更新を予想しています。ただし、賃上げに伴う人件費の増加や、金利上昇による支払利息の増加を見込むため、前期の24.4%増益と比べると伸びは小さい計画です。上期(9月〜2027年2月)だけを見ると、営業利益は181億円で前年同期比3.4%の減益予想です。

中期経営計画の目標に近づく

ビックカメラは2029年8月期の目標として、売上高1兆1,000億円、営業利益400億円、ROE10.5%を掲げています。2026年8月期のROEは11.5%で目標を上回り、今期の営業利益予想390億円は目標の400億円に近い水準です。

投資家にとっての注目点|好決算の後に何を確認する?

  • プラス材料になり得る点:過去最高の業績と増配、免税売上の拡大。配当性向40%の方針のもとで、利益が増えれば配当も増えやすいこと。
  • マイナス材料になり得る点:今期の増益率が小さく、上期は減益の予想であること。人件費や金利の上昇が利益を圧迫する可能性があります。

訪日客の売上は、為替や国際情勢、旅行者の動向に左右されます。日銀が10月8日に公表したさくらレポートでも、京都の宿泊業から「中国人訪日客数が大幅に減少した状態が続く」という声が紹介されていました。詳しくはさくらレポート10月は東北・四国が景気判断を引き上げをご覧ください。ビックカメラは東南アジアや北米の客を増やしており、特定の国への依存度を下げられるかが注目点です。

また、国内の個人消費の動きも業績に影響します。9月の景気ウォッチャー調査では、街角の景気の現状判断が5カ月連続で上昇しました。詳しくは景気ウォッチャー調査とは?9月は現状DI47.0で5カ月連続上昇で解説しています。

次に確認すること|決算説明会と月次の売上

  • 決算説明会:会社は10月20日(火)に機関投資家・アナリスト向けの説明会を開き、資料と音声をウェブサイトに掲載する予定です。今期の施策や免税売上の見通しが確認ポイントです。
  • 定時株主総会:11月19日の予定で、期末配当28円の支払開始は11月20日の予定です。
  • 月ごとの売上:パソコンやスマホの買い替え需要、エアコンなど季節商品の動き、訪日客の売上が続くかを確認します。

まとめ:ビックカメラは過去最高益で増配、今期は人件費・金利の増加をこなせるか

ビックカメラの2026年8月期は、売上高1兆411億円(前期比6.8%増)、営業利益376億円(同24.4%増)で、4つの利益項目すべてが過去最高でした。スマホやパソコン、ゲームの販売と免税売上が伸び、年間配当は48円に増配しました。今期は売上高1兆820億円、営業利益390億円と引き続き過去最高を見込みますが、人件費や支払利息の増加で伸びは小さい計画です。訪日客の動向と国内の消費が、今後の業績を左右します。

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載している数値は、2026年10月9日にビックカメラが公表した資料に基づいています。会社の予想は将来の業績を約束するものではなく、実際の結果は異なる場合があります。

参考資料

ビックカメラ2026年8月期決算。売上高1兆411億円(前期比プラス6.8%)、営業利益376億円(プラス24.4%)で過去最高。免税売上高も過去最高。年間配当は2025年8月期41円、2026年8月期48円、2027年8月期予想50円を棒グラフで表示
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