10月12日(月)から16日(金)の週は、12日が日本の祝日(スポーツの日)で東京証券取引所は休みとなり、日本株の取引は13日(火)からの4日間です。米国では14日(水)に9月の消費者物価指数(CPI)、15日(木)に台湾のTSMCの決算が予定されています。
結論:来週は「米国のインフレ」「AI・半導体の業績」「日本の物価と小売企業の決算」の3つを確認する週です。前週は日経平均が1.06%上昇し、米国のS&P500も週間で1.2%上昇しました。本記事では、主な予定を日本時間の日程表で整理し、それぞれが株価・金利・為替・NISAにどう影響し得るかを初心者向けに解説します。日程は各機関・企業の公表予定に基づくもので、変更される場合があります。
前週(10月5〜9日)の振り返り|日経平均もS&P500も週間で上昇
| 指標 | 10月9日(金) | 前週末(10月2日) | 週間の変化 |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価(終値) | 69,030.92円 | 68,309.46円 | +721.46円(+1.06%) |
| S&P500(終値) | 7,811.54 | ― | +1.2% |
| 米10年債利回り | 5.24% | 5.28% | −0.04ポイント |
出典:日経平均は日本経済新聞社の指数公式サイト、S&P500はAP通信(米東部時間10月9日)、米10年債利回りは米財務省のデータ。週間の変化率(日経平均)は終値から計算しました。
日経平均は10月6日に70,683.98円で引けた後、8日にかけて下がり、9日の終値は69,030.92円でした。前週の日程と注目点は10月5〜9日の株式市場|今週の重要日程と注目点で整理していました。
来週の重要日程|日本時間で見る予定表
| 日付(日本時間) | 時刻 | 予定 |
|---|---|---|
| 10月12日(月) | 終日 | 日本はスポーツの日で東証は休場。米労働統計局は統計の発表なし(コロンブス・デー) |
| 10月13日(火) | 8:50 | 日銀「企業物価指数(9月)」 |
| 13:30 | 日銀「生活意識に関するアンケート調査」の結果 | |
| 15:30 | イオンが第2四半期決算を発表予定 | |
| 20:00ごろ | JPモルガン・チェースが7〜9月期決算を発表予定(米東部時間午前7時ごろ) | |
| 10月14日(水) | 8:50 | 日銀「マネーストック(9月)」 |
| 21:30 | 米国の消費者物価指数(CPI、9月) | |
| 10月15日(木) | 10:30 | 日銀・小枝審議委員の挨拶(熊本) |
| 15:00 | TSMCの第3四半期決算説明会(台湾時間14時) | |
| 15:30 | 高島屋が第2四半期決算を発表予定 | |
| 21:30 | 米国の生産者物価指数(PPI、9月) | |
| 10月16日(金) | 15:30 | 植田日銀総裁の挨拶(内田副総裁が代読、全国信用組合大会)の公表 |
| 21:30 | 米国の輸出入物価指数(9月) |
出典:日本取引所グループ(休業日)、日本銀行「公表予定」、米労働統計局「Release Calendar」、各社のIR情報。米国の時刻は、夏時間(米東部時間+13時間)で日本時間に換算しています。
最大の注目は14日の米CPI|インフレと金利の方向を左右
消費者物価指数(CPI)は、家計が買うモノやサービスの値段の変化を表す指標です。インフレ(物価が上がり続けること)の強さを測る代表的な数字で、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策の判断材料になります。
10月9日に公表されたミシガン大学の調査では、消費者が予想する1年先のインフレ率が4.7%に上がりました。FOMC(FRBの金融政策を決める会合)の議事要旨では、多くの参加者が年内の追加利上げも視野に入れていたことが分かっています(FOMC議事要旨で何が分かった?)。
- CPIの伸びが強かった場合:追加利上げの観測が強まり、米国の金利が上がりやすくなります。一般に、株価、特に成長株には逆風になりやすく、日米の金利差からドル高・円安方向に動くこともあります。
- CPIの伸びが落ち着いた場合:金利の上昇が一服し、株価の支えになる可能性があります。
実際の市場の反応は、市場予想との差や、その時点のほかの材料によって変わります。
15日はTSMCの決算|AI・半導体の業績を確認
世界最大の半導体の受託製造会社であるTSMCは、15日(木)に7〜9月期の決算説明会を開く予定です。9月の月次売上高は前年同月比54.6%増で、7〜9月の合計は、会社の前提の為替で換算すると7月に示した売上見通しの上限を上回る計算でした。詳しくはTSMC9月売上高は前年同月比54.6%増|10月15日決算の注目点で解説しています。
決算では、利益率や10〜12月期の見通し、設備投資の計画が確認ポイントです。TSMCの投資計画は、日本の半導体製造装置や素材の企業の受注にも関係するため、日本株の半導体関連銘柄にも影響する可能性があります。
日本の注目点|企業物価・日銀の発信・小売企業の決算
- 企業物価指数(13日):企業どうしが取引するモノの値段の変化を表します。原材料や輸送費の上昇が続いているかを確認でき、今後の消費者物価の動きを考える手がかりになります。
- 日銀の発信(15日・16日):小枝審議委員の挨拶や、植田総裁の挨拶(内田副総裁が代読)の内容が公表される予定です。10月29〜30日の金融政策決定会合を前に、利上げについての考え方が示されるかが注目点です。植田総裁の10月6日の挨拶は植田日銀総裁が10月6日に挨拶|「引き続き政策金利を引き上げ」の方針を説明で整理しています。
- 小売企業の決算:13日にイオン、15日に高島屋が第2四半期決算を発表する予定です。8月の家計調査では消費支出が実質で9カ月連続のマイナスでした。個人消費の動きや訪日客の売上が、各社の業績にどう表れるかを確認できます。
NISA投資家はどう向き合う?予定を知って慌てないために
CPIや大手企業の決算の発表前後は、株価や為替が大きく動くことがあります。予定を知っておくと、値動きの理由を落ち着いて確認しやすくなります。
- 休場日:12日は東証が休みのため、国内の投資信託の取引や基準価額の算出も通常と異なる場合があります。具体的な扱いは、各証券会社や運用会社の案内を確認しましょう。
- 積立投資:毎月決まった額を買う積立では、指標の発表に合わせて売買を変える必要は必ずしもありません。値動きが大きいときこそ、自分で決めたルールを確認することが大切です。
- 情報の確認:発表直後の見出しだけで判断せず、数字の中身や会社の説明を確認しましょう。
まとめ:来週は米CPI・TSMC決算・日本の物価統計が焦点
10月12〜16日の週は、日本が12日に休場となり、取引は4日間です。14日の米CPIでインフレと金利の方向、15日のTSMC決算でAI・半導体の業績、13日の企業物価指数とイオン・高島屋の決算で日本の物価と消費を確認する週になります。日銀の審議委員や総裁の発信も続き、10月末の金融政策決定会合を前に注目が集まります。発表内容によって株価が上下どちらにも動く可能性があるため、1つの材料だけで判断しないことが大切です。
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。日程は2026年10月10日朝の時点で各機関・企業が公表している予定に基づいており、変更される場合があります。