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安川電機の決算はいつ?10月9日発表予定|産業用ロボット・半導体・中国需要と業績の注目点

産業用ロボットやモーター制御機器の大手、安川電機(証券コード6506)は、2026年10月9日(金)に2026年度(2027年2月期)第2四半期の決算を発表する予定です(同社IRニュース、2026年8月18日公表)。発表の時刻は、10月8日朝の時点で同社サイトには記載されていません。

結論:直近の第1四半期(2026年3〜5月)は、半導体やデータセンター向けの需要が伸びて売上収益は前年同期比10.6%増でしたが、社内システムの移行の影響などで営業利益は19.2%減でした。一方、受注は29%増と大きく伸びています。第2四半期の決算では、受注の伸びが売上と利益につながっているか、通期の会社計画(売上収益5,800億円、営業利益600億円)を変えるかが注目点です。本記事は決算の発表前に、公表済みの数字をもとに確認ポイントを整理するもので、決算内容を予想するものではありません。

安川電機の決算はいつ?10月9日(金)発表予定

項目 内容
発表予定日 2026年10月9日(金)
発表時刻 10月8日朝の時点で同社サイトに記載なし
対象期間 2026年度(2027年2月期)第2四半期(2026年3月1日〜8月31日の累計)
会計基準 IFRS(国際会計基準)

安川電機の決算期は2月末です。そのため、同社が「2026年度」と呼ぶ期間は、2026年3月から2027年2月までの1年間で、決算短信では「2027年2月期」と表記されます。同社は9月11日から決算発表までの間、決算内容に関する質問への回答を控えるとしています(いわゆる「沈黙期間」)。

安川電機はどんな会社?4つの事業

安川電機は、工場の機械を正確に動かすための部品や、工場で働くロボットをつくる会社です。事業は4つのセグメント(事業の区分)に分かれています。

  • モーションコントロール:機械を正確に動かすための「ACサーボモータ」と、モーターの回転の速さを調整して電気を節約する「インバータ」の事業です。半導体の製造装置や、データセンターの空調・サーバーの冷却などに使われます。
  • ロボット:自動車の溶接や塗装、電子部品の組み立てなどに使う産業用ロボットの事業です。
  • システムエンジニアリング:上下水道の電気システムや港のクレーンなどの事業です。
  • その他:物流サービスなどです。

工場の自動化(人の代わりに機械やロボットが作業すること)が進むほど、こうした製品の需要は増えやすくなります。一方で、企業が設備投資を控えると需要が減りやすく、景気の影響を受けやすい事業でもあります。

第1四半期の業績|売上は増えたが営業利益は減少

確認できた事実(安川電機の決算短信、2026年7月10日公表):

項目 2026年度 第1四半期(2026年3〜5月) 前年同期比
売上収益 1,390億円 +10.6%
営業利益 85億円 −19.2%
親会社の所有者に帰属する四半期利益 54億円 −21.7%

出典:安川電機「2027年2月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」。百万円単位の数値を億円単位に四捨五入。売上収益は、本業で得た売上のことです(IFRSでの呼び方)。営業利益は、売上から原材料費や人件費などの費用を引いた、本業のもうけを表します。

会社の説明によると、売上が増えたのは、半導体とデータセンター関連の投資を背景に需要が広がったためです。営業利益が減ったのは、経営基盤を強くするための基幹システム(会社の生産や会計を管理する中心的なITシステム)の移行で生産に影響が出たことに加え、間接費(特定の製品に直接ひも付かない費用)の増加や、欧州での事業構造改革の費用を計上したためとしています。

事業別:モーションコントロールが好調、ロボットは利益が大きく減少

セグメント 売上収益 前年同期比 営業利益 前年同期比
モーションコントロール 676億円 +21.5% 76億円 +50.1%
ロボット 567億円 +2.0% 9億円 −82.3%
システムエンジニアリング 98億円 +5.9% 19億円 +86.9%
その他 48億円 −5.5% 2億円 −49.4%

出典:同決算短信。百万円単位の数値を億円単位に四捨五入。ロボット事業は、日本と欧州で売上が伸び悩んだ一方、米州と中国で自動車向けと一般産業向けの販売が堅調で、売上は前年同期とほぼ同じでした。営業利益は、基幹システムの移行による生産への影響や、欧州の事業構造改革の費用で大きく減ったと説明されています。

受注は前年同期比29%増|半導体・データセンター向けが伸びる

受注とは、お客さんから注文を受けた金額のことです。受注は、数カ月後の売上につながることが多いため、会社の先行きを考えるときの手がかりになります。

確認できた事実(安川電機の決算補足説明資料、2026年7月10日公表):第1四半期の受注は1,638億円で、前年同期比29%増、前の四半期(2025年度第4四半期)と比べて8%増でした。事業別では、モーションコントロールが821億円(前年同期比48%増)、ロボットが697億円(同14%増)です。

会社は、半導体とデータセンター関連の需要拡大を背景に受注が増えたと説明しています。AI(人工知能)向けの半導体やデータセンターへの投資が世界で増えていることが、安川電機の製品の需要にもつながっている形です。AIデータセンターの投資の動きはJERA×Dell×RHAELMが千葉に400MWのAIデータセンター構想でも解説しています。

中国・米州の売上が伸びる|地域別の動き

地域 第1四半期の売上収益 前年同期比
日本 338億円 −8.6%
米州 386億円 +27.8%
欧州(中東・アフリカを含む) 167億円 −1.8%
中国 330億円 +21.8%
中国を除くアジア 169億円 +17.9%

出典:安川電機「2026年度 第1四半期 決算補足説明資料」。億円未満は四捨五入(資料の記載)。

会社の説明では、中国は半導体とデータセンター関連の投資に支えられて需要が幅広く回復し、自動車向けの設備投資も底堅かったとしています。米州は半導体とデータセンター関連の需要が好調でした。一方、日本は自動車市場で投資に慎重な動きが続き、欧州は自動車向けの需要が低調でした。中国の売上は全体の約4分の1を占めるため、中国の設備投資の動きは安川電機の業績に影響しやすいといえます。

通期の会社計画|売上収益5,800億円・営業利益600億円

項目 2026年度の会社計画 2025年度の実績 増減率
売上収益 5,800億円 5,421億円 +7.0%
営業利益 600億円 473億円 +26.8%
親会社の所有者に帰属する当期利益 470億円 352億円 +33.4%
年間配当(予想) 1株72円(第2四半期末36円・期末36円)

出典:安川電機の決算短信・決算補足説明資料(2026年7月10日)。会社は第1四半期の時点で、受注は堅調だとしながらも、基幹システムの移行後の状況を慎重に見極めるため、4月10日に公表した計画を据え置きました。

ここで注意したいのは、会社計画と市場予想は別のものだという点です。会社計画は会社自身が公表する見通しで、市場予想は証券会社のアナリストなどが独自に予想した数字です。決算の数字が「予想を上回った・下回った」と報道されるときは、どちらと比べているのかを確認することが大切です。本記事では市場予想は扱っていません。

為替の影響|想定より円安なら一般にプラス要因

安川電機は売上の大半を海外で得ているため、為替の動きが業績に影響します。会社が想定している為替レートと、その影響の大きさは次のとおりです。

項目 内容
第1四半期の実績レート 1ドル=158.8円、1ユーロ=184.9円
2026年度通期の想定レート 1ドル=148.5円、1ユーロ=173.7円
為替感応度(米ドル) 1%の変動で売上収益15.9億円、営業利益3.8億円
為替感応度(ユーロ) 1%の変動で売上収益6.7億円、営業利益1.0億円

出典:安川電機「2026年度 第1四半期 決算補足説明資料」。為替感応度とは、為替レートが1%動いたときに、売上や利益がどれくらい変わるかの目安です。

一般に、海外での売上が多い会社では、想定より円安が進むと、外貨で得た売上を円に換えたときの金額が増えるため、業績にプラスに働きやすくなります。第1四半期の実績レートは、通期の想定より円安でした。ただし、為替の影響だけで決算の良し悪しが決まるわけではなく、需要や費用の動きもあわせて見る必要があります。為替リスクの考え方は為替リスクのヘッジ方法と実践例でまとめています。

10月9日の決算で確認したい5つのポイント

  1. 受注の伸びが続いているか:第1四半期の29%増のあと、半導体・データセンター向けの受注が引き続き伸びているか。
  2. 営業利益が回復しているか:基幹システムの移行による生産への影響が落ち着き、利益が戻っているか。
  3. ロボット事業の利益:第1四半期に82.3%減だったロボット事業の利益が、どこまで回復しているか。欧州の事業構造改革の費用がどうなったか。
  4. 中国の需要:第1四半期に回復が見られた中国の設備投資の動きが続いているか。
  5. 通期の会社計画:売上収益5,800億円・営業利益600億円の計画を据え置くのか、変更するのか。想定為替レートを見直すのか。

決算の発表後に株価が大きく動くこともありますが、その動きを事前に言い当てることはできません。株価が大きく動いた日の確認方法は株価が急騰・急落した日に確認したい7つのチェック項目で整理しています。

まとめ:安川電機の決算は10月9日、受注の伸びと利益の回復に注目

安川電機は10月9日(金)に第2四半期の決算を発表する予定です。第1四半期は、半導体とデータセンター向けの需要で売上収益が10.6%増、受注が29%増と伸びた一方、基幹システムの移行や欧州の構造改革の費用で営業利益は19.2%減でした。第2四半期の決算では、受注の伸びが売上と利益につながっているか、通期の計画を変えるかが確認ポイントです。

決算の結果は、会社の公式発表で確認することが大切です。本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載している内容は、2026年10月8日朝(日本時間)に確認した安川電機の公表資料に基づいており、決算の内容を予想するものではありません。

参考資料

安川電機の決算、10月9日(金)発表予定。第1四半期(2026年3〜5月)の前年同期比は受注プラス29%、売上収益プラス10.6%、営業利益マイナス19.2%。通期の会社計画は売上収益5,800億円・営業利益600億円。産業用ロボットのイラスト
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