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10月の米雇用統計は16万5,000人増、失業率4.1%|8・9月は8万4,000人の上方修正、平均時給は前年比3.1%増

米労働統計局(BLS)は、2026年11月6日(日本時間の同日22時30分)に10月の雇用統計を公表しました。10月の雇用者数は過去12か月の平均を上回り、8月と9月の数字も上方修正されています。

結論:10月の非農業部門雇用者数は前月から16万5,000人増え、過去12か月の平均の4万8,000人を上回りました。失業率は4.1%で、前月の4.2%からほとんど変化なしとされています。平均時給は38.00ドルで前年同月比3.1%増でした。一方で、経済的な理由でパートタイムで働く人は33万9,000人増えており、数字の強さだけでは読めない部分もあります。

この記事では、BLSの公表資料をもとに、10月の結果と業種別の内訳、次に確認したい日程を整理します。発表日時の考え方は10月の米雇用統計の発表日の記事で解説しています。

10月の米雇用統計の結果

BLSのEmployment Situation(2026年10月分)の主な数字は次のとおりです。

項目 9月 10月
非農業部門雇用者数の増減 6万人増(改定後) 16万5,000人増
失業率 4.2% 4.1%
労働参加率 61.8% 61.9%
平均時給 37.86ドル 38.00ドル
週平均労働時間 34.4時間 34.4時間

10月の数字は速報値で、今後改定されることがあります。失業者数は710万人で、失業率は3月以降4.1%から4.3%の狭い範囲で推移しています。

8月と9月は合わせて8万4,000人の上方修正

8月の増加数は13万3,000人から18万6,000人に、9月は2万9,000人から6万人に修正されました。雇用統計は、あとから届いた回答や季節調整の再計算によって、公表後に数字が変わります。単月の結果だけでなく、修正後の流れで見ることが大切です。3か月平均の増加数は13万7,000人でした。

雇用者数の増減 8月18万6,000人増、9月6万人増、10月16万5,000人増、過去12か月の平均4万8,000人増
雇用者数の増減(前月比)。棒は0から同じ尺度

どの業種で雇用が増えたのか

10月に増えたのは、専門・企業向けサービス、医療、運輸・倉庫です。業種ごとの増減は次のとおりです。

  • 専門・企業向けサービス:7万人増。過去12か月の平均の1万5,000人を大きく上回りました。
  • 医療:4万2,000人増。病院で1万6,000人、在宅医療サービスで1万1,000人増えています。
  • 運輸・倉庫:2万5,000人増。宅配などで1万7,000人増えました。
  • 製造業:1万9,000人増。BLSは「増加傾向が続いた」としています。
  • レジャー・接客:1万3,000人減。ただしBLSは、ほとんど変化なしの業種に分類しています。

政府部門は6,000人増で、こちらも大きな動きはありませんでした。

賃金は前年同月比3.1%増

民間の平均時給は前月から14セント(0.4%)増えて38.00ドルになり、過去12か月では3.1%増でした。週平均労働時間は34.4時間で変わっていません。

賃金の伸びはインフレの動きを考えるうえで注目されます。ただし、賃金は物価を動かす要因の一つにすぎません。物価そのものは消費者物価指数などで別に確認する必要があります。

パートタイムの増加は確認しておきたい点

経済的な理由でパートタイムで働く人は33万9,000人増えて480万人でした。本当はフルタイムで働きたいのに、勤務時間を減らされたり、フルタイムの仕事が見つからなかったりした人たちです。また、27週以上仕事が見つからない長期失業者は200万人で、失業者全体の27.6%を占めています。雇用者数が増えても、働き方の中身まで強いとは言い切れません。

FRBの金融政策と日本の投資家への影響

FRBは10月27〜28日の会合で政策金利を3.75〜4%に据え置きました(FOMC10月会合の記事)。FRBの日程では次回の会合は12月8〜9日です。今回の結果が次の判断にどう影響するかは、物価などのデータも踏まえて決まるため、ここでは予想しません。

雇用が強いと、利下げの観測が後退して米国の長期金利が上がりやすいと一般に説明されます。金利と債券価格の関係は金利と債券価格の記事で解説しています。ただし、株価や為替の反応はそのときの予想との差や他の材料で変わるので、1回の統計だけで方向を決めつけないことが大切です。米国株の取引時間は米国株の取引時間の記事で確認できます。

次の米雇用統計はいつ?

11月分の雇用統計は、米国東部時間の12月4日(金)8時30分に公表される予定です。日本時間では12月4日(金)22時30分で、12月8〜9日のFOMCの前に確認できます。

よくある疑問

Q. 非農業部門雇用者数と失業率で調査は違うのですか?

A. 違います。雇用者数は事業所への調査、失業率は家計への調査から計算されます。そのため、2つの動きが一致しないこともあります。

Q. 上方修正はよくあることですか?

A. 雇用者数は毎月、前の2か月分が修正されます。今回は上方修正でしたが、下方修正になる月もあります。前回の9月分の公表時には、7月分と8月分が合わせて6万人の下方修正でした。

Q. 雇用統計が強ければ米国株は上がりますか?

A. 一概には言えません。景気の強さとして買われることもあれば、金利の上昇が意識されて売られることもあります。

まとめ:雇用者数は平均を上回り、中身の確認も必要

10月の米雇用統計は、雇用者数が16万5,000人増、失業率が4.1%で、8月と9月も上方修正されました。平均時給は前年同月比3.1%増です。一方で、経済的な理由によるパートタイムは増えています。次は12月4日の11月分と、12月8〜9日のFOMCを確認しましょう。

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。数値は2026年11月6日時点の公表資料に基づき、速報値は今後改定されることがあります。

参考資料

10月の米雇用統計 雇用者数16万5,000人増、失業率4.1%、平均時給38.00ドル
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