※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。
投資信託の「純資産総額」は、ファンドごとの規模を表す数字として運用報告書や販売サイトに載っています。日本全体の投資信託の純資産総額は、投資信託協会が毎月の統計で公表しています。
結論:2026年9月末の公募投資信託の純資産総額は361兆1,505億円で、前月から3兆1,350億円減りました。ただし、設定(購入)から解約・償還を差し引いた資金の動きは2兆3,923億円の流入で、16カ月連続の流入超です。減ったのは運用による減少(値下がりなど)が5兆1,926億円あったためです。この記事では、投資信託協会の統計をもとに、純資産総額が増減する仕組みと9月の数字の読み方を整理します。
純資産総額は3つの要素で増減する
投資信託協会の「統計データ」に載っている「投資信託概況」では、1か月の純資産の増減を次の式で示しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資金増減額(d) | 設定額(a)−(解約額(b)+償還額(c)) |
| 運用増減額(e) | 運用による増減 |
| 収益分配額(f) | 投資家に支払った分配金 |
| 純資産増減額 | (d)+(e)−(f) |
つまり、純資産総額は「新しく入ってきたお金」だけでなく、「運用による値上がり・値下がり」と「分配金の支払い」でも動きます。純資産総額が減った月でも、お金の流れ自体は流入超ということが起こるのはこのためです。
2026年9月の公募投資信託|361兆1,505億円
投資信託協会の「2026年9月 投資信託概況」によると、公募投資信託全体(株式投信と公社債投信の合計)の数字は次のとおりです。
| 項目 | 2026年9月 |
|---|---|
| 設定額 | 10兆2,641億円 |
| 解約額 | 7兆8,277億円 |
| 償還額 | 441億円 |
| 資金増減額 | 2兆3,923億円 |
| 運用増減額 | −5兆1,926億円 |
| 収益分配額 | 3,347億円 |
| 純資産増減額 | −3兆1,350億円 |
| 純資産総額 | 361兆1,505億円 |
式に当てはめると、2兆3,923億円−5兆1,926億円−3,347億円=−3兆1,350億円で、表の純資産増減額と一致します。協会の概況では、純資産総額は2カ月ぶりの減少、資金動向は16カ月連続の流入超とされています。
2026年の推移|8月の364兆円台から小幅に減少
1月から9月までの月末の純資産総額を、0を起点に同じ尺度で並べると下の図のようになります。3月や7月にも減った月がありますが、9月末の水準は1月末の311兆2,559億円を大きく上回っています。

種類別に見ると|株式投信(ETF除く)は40カ月連続の流入超
公募投資信託の中身を種類別に見ると、9月末の純資産総額は次のとおりです。
| 種類 | 純資産総額 | 資金増減額 |
|---|---|---|
| 株式投信(ETFを除く) | 209兆975億円 | 2兆155億円 |
| ETF | 136兆1,707億円 | 7,675億円 |
| 公社債投信 | 15兆8,824億円 | −3,907億円 |
株式投信(ETFを除く)は、純資産総額が前月比3兆5,861億円減ったものの、資金は2兆155億円の流入で、協会の概況では40カ月連続の流入超です。なお、協会の資料にあるとおり、端数処理の関係で種類別の合計は全体の数字と一致しない場合があります。
ETFと投資信託の違いはETFとは?投資信託との違いの記事で解説しています。
ファンド数は5,837本|新規設定40本、償還43本
9月中に新しく設定されたファンドは40本、償還されたファンドは43本で、運用中のファンドは前月末から3本減って5,837本でした。選択肢が多いからこそ、自分の目的に合うファンドを絞り込む視点が大切です。
個別のファンドを選ぶときの純資産総額の見方
日本全体の数字とは別に、ファンドごとの純資産総額も確認しておきたい項目です。ファンドを比べるときは、次の点を一緒に見ると判断材料がそろいます。
- 純資産総額の推移:規模だけでなく、増えているか減っているか。資金流出が続くファンドは、運用方針の変更や償還につながることもあります。
- 基準価額との違い:基準価額は1口あたりの価格で、純資産総額はファンド全体の規模です。値段が決まる時間や約定日は基準価額と約定日の記事で解説しています。
- 分配金の出し方:分配金を払うと、その分だけ純資産は減ります。仕組みは投資信託の分配金の記事を参考にしてください。
個人に人気の高いファンドの傾向は、NISA投信ランキングの記事でも紹介しています。
投資信託を買うには証券口座が必要
投資信託は銀行や証券会社などで購入できます。ネット証券では、投資信託に加えて国内株式なども同じ口座で取引できるのが一般的です。口座を選ぶときは、取り扱うファンドの数、手数料、NISAへの対応などを比べましょう。
PR
よくある疑問
Q. 純資産総額が大きいファンドほど良いファンドですか?
A. 規模が大きいことは、多くの資金が集まっている目安にはなりますが、運用成績やコストの良し悪しを直接表すものではありません。目論見書で投資先やコストを確認しましょう。
Q. 純資産総額が減ったのは、みんなが売ったからですか?
A. 2026年9月は、資金の流れは2兆3,923億円の流入でした。純資産総額が減ったのは、運用による減少が5兆1,926億円あったためです。
Q. この統計はいつ更新されますか?
A. 投資信託協会の統計データのページで月次で更新されます。2026年11月3日時点の最新は9月分です。
まとめ:9月は値下がりで減少、資金は16カ月連続の流入
2026年9月末の公募投資信託の純資産総額は361兆1,505億円で、前月から3兆1,350億円減りました。減少の理由は運用による減少(−5兆1,926億円)で、資金は2兆3,923億円の流入と16カ月連続の流入超でした。純資産総額は「資金の出入り」「運用の増減」「分配金」の3つで動くことを押さえておくと、ニュースの数字を正しく読めます。投資信託は元本が保証されない商品なので、仕組みとリスクを確認したうえで利用しましょう。
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。統計の数値は投資信託協会の公表資料(2026年11月3日時点)に基づいています。