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ねんきん定期便の見方|50歳未満と50歳以上で何が違う?月別状況で記録もれを確認、令和8年10月からの変更点

「誕生月にねんきん定期便が届いたけれど、どこを見ればいいか分からない」「書いてある年金額は本当にもらえる額?」。ねんきん定期便は、自分の年金記録と将来の年金額の目安を確認できる大切なお知らせです。老後の資金計画を立てる出発点になるので、見るべきポイントを押さえておきましょう。

結論:日本年金機構によると、ねんきん定期便は国民年金・厚生年金保険の加入者に毎年誕生月に届きます。ふだんはハガキで、35歳・45歳・59歳の節目年齢には全期間の記録が載った封書が届きます。ハガキの場合、50歳未満は「これまでの加入実績に応じた年金額」、年金を受け取っていない50歳以上は「老齢年金の種類と見込額」が載っている点が大きな違いです。年金受給者で直近1年間に被保険者期間がある人のハガキは、月別状況(直近13月)・保険料納付額・年金加入期間のお知らせです。令和8年10月以降に送付されるものでは、保険料調整制度で保険料が軽減されている人の保険料納付額は軽減前の額で記載されます。

この記事では、日本年金機構の見方ガイドをもとに、年齢ごとの違い、見るべき項目、記録の「もれ」があったときの対応を整理します。

ねんきん定期便とは?届く時期と形式

ねんきん定期便は、年金制度への理解を深めてもらうことなどを目的に、毎年誕生月に送られるお知らせです。年齢によって形式と内容が異なります。

区分 形式 主な内容
50歳未満(35歳・45歳以外) ハガキ 保険料納付額、直近13月の月別状況、加入期間、これまでの加入実績に応じた年金額
50歳以上(59歳以外) ハガキ 保険料納付額、直近13月の月別状況、加入期間、老齢年金の種類と見込額
年金受給者(直近1年間に被保険者期間がある場合) ハガキ 直近13月の月別状況、保険料納付額、加入期間
35歳・45歳 封書 上記に加え、これまでの年金加入履歴、全期間の月別状況
59歳 封書 老齢年金の種類と見込額、年金加入履歴、全期間の月別状況など

ハガキのねんきん定期便は、誕生月を含む4カ月より前の直近13カ月の間に年金加入記録がない場合には送付されません。節目年齢の封書には「年金加入記録回答票」と返信用封筒が同封されています。

ねんきん定期便は年齢などで中身が違う。50歳未満のハガキはこれまでの加入実績に応じた年金額、受給者以外の50歳以上のハガキは老齢年金の種類と見込額、直近1年間に被保険者期間がある年金受給者のハガキは月別状況・保険料納付額・加入期間、35歳・45歳・59歳の封書は全期間の加入履歴と月別状況
年齢などによるねんきん定期便の内容の違い。出典:日本年金機構

50歳未満の人が見るポイント

  • これまでの加入実績に応じた年金額:作成時点までの加入実績で計算した年金額(年額)です。今後も保険料を納めれば増えていくため、将来受け取る額そのものではありません。
  • 昨年の年金額との比較:昨年のねんきん定期便でお知らせした年金額も表示されます。保険料を納めていない場合、年金額は増えません。過去にさかのぼって記録を訂正した場合などは、昨年より下がる場合もあります。
  • 保険料納付額(累計額):国民年金保険料は加入当時の保険料額をもとに計算し、前納した期間は割引後の額、付加保険料を納めた期間は付加保険料を含めた額です。

50歳未満の人は、年金額の数字よりも、次に説明する「月別状況」で記録が正しいかを確認することが大切です。

50歳以上の人が見るポイント

年金を受け取っていない50歳以上の人のハガキには「老齢年金の種類と見込額」が載っています。年金受給者向けのハガキは内容が異なり、見方ガイドにも見込額の項目はありません。

  • 60歳未満の人:現在の年金制度に60歳まで加入し続けたと仮定して、65歳から受け取れる見込額
  • 60歳以上65歳未満の人:作成時点の加入実績に応じた、65歳から受け取れる見込額
  • 65歳以上の人:65歳時点の年金加入実績にもとづいて計算
  • 受給資格期間を満たしていない人:見込額はアスタリスク(*)で表示

受給開始を70歳・75歳まで遅らせた場合の見込額も表示されます。年金額が「最大42%増」となるのは65歳から70歳まで、「最大84%増」となるのは65歳から75歳まで遅らせた場合です。繰下げの仕組みは年金の繰下げ受給の記事で解説しています。65歳以降も厚生年金に加入して働く場合は、在職支給停止額を差し引いた額が繰下げによる増額の計算対象になります(在職老齢年金の記事)。

月別状況で記録の「もれ」を確認する

国民年金の納付状況は、月ごとに次のような表示で確認できます。

表示 意味
納付済 国民年金保険料を納めている月(免除・猶予の後に追納した月も含む)
未納 保険料を納めていない月、または作成時点で納付が確認できない月
確認中 作成時点で納付状況が未確定の月
3号 第3号被保険者として登録されている月
全額免除・学特・猶予 免除や学生納付特例、納付猶予を受けている月
付加 付加保険料を納めている月
未加入 20歳以上60歳未満でどの年金制度にも加入していなかった月

納付期限内に納めた場合でも、情報が反映されるまでに最大3週間程度かかることがあります。会社員・公務員の期間は、標準報酬月額・標準賞与額・保険料納付額を確認します。厚生年金保険の標準報酬月額は上限65万円・下限8万8千円で、標準賞与額の上限は1回150万円です。

記録に「もれ」や「誤り」があると思ったら、節目年齢の封書に同封されている年金加入記録回答票で回答するか、「ねんきん定期便・ねんきんネット専用番号」または近くの年金事務所に問い合わせましょう。共済組合等の記録は各共済組合等に問い合わせます。

月別状況で確認したい表示。未納は納めていない月または作成時点で納付を確認できない月、未加入は20歳以上60歳未満でどの年金制度にも未加入の月。納付の反映には最大3週間程度かかることがある
月別状況で確認したい表示。出典:日本年金機構

令和8年10月以降の送付分で変わった点

令和8年10月から、短時間労働者に対する保険料調整制度が始まりました。勤務先が制度を利用し、保険料が軽減されている人のねんきん定期便では、保険料納付額に軽減前の額が記載されます。そのため、給与明細で引かれている保険料より多い額が書かれていることがあります。保険料が軽減されても、将来受け取る年金額は減りません。

また、厚生年金保険料は事業主と被保険者が折半しており、ねんきん定期便の保険料納付額は被保険者の負担分です。折半するときの1円未満の端数は、50銭以下を切り捨て、50銭を超える端数を切り上げて表示しています。

ねんきんネットと公的年金シミュレーター

  • ねんきんネット:パソコンやスマートフォンからいつでも自分の年金記録を確認でき、条件を設定して将来の老齢年金の見込額を試算できます。電子版のねんきん定期便も利用できます。
  • 公的年金シミュレーター:厚生労働省のサイトで、ユーザー登録なしで将来の年金額を簡易に試算できます。ねんきん定期便に載っている二次元コードからアクセスできます。

国民年金の第1号被保険者が年金を増やす方法には、月400円の付加年金もあります。年金を受け取る人の給付は年金生活者支援給付金の記事をご覧ください。

まとめ:年金額より先に「記録のもれ」をチェック

  • ねんきん定期便は毎年誕生月に届き、35歳・45歳・59歳は全期間の記録が載った封書です。
  • ハガキの場合、50歳未満は「これまでの加入実績に応じた年金額」、年金を受け取っていない50歳以上は「老齢年金の種類と見込額」が載っています。年金受給者向けは月別状況・保険料納付額・加入期間のお知らせです。
  • 月別状況で「未納」「未加入」などの表示を確認し、記録のもれや誤りがあれば年金事務所などに問い合わせましょう。
  • 令和8年10月以降の送付分では、保険料調整制度で軽減されている人の保険料納付額は軽減前の額で記載されます。

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。自分の年金記録や見込額は、ねんきんネットや年金事務所で確認してください。

参考資料

ねんきん定期便は毎年誕生月に届き、35歳・45歳・59歳は全期間の記録の封書。年金を受け取っていない50歳以上のハガキは老齢年金の種類と見込額を表示。月別状況で未納・未加入を確認
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