金融庁の最新NISA利用状況|2026年6月末で口座数3,048万、1〜6月の買付額13.8兆円から分かる投資家の変化

金融庁は2026年10月2日、「NISA口座の利用状況に関する調査結果(2026年6月末時点)」を公表しました。NISA口座数は3,048万口座と初めて3,000万口座を超え、2026年1〜6月の買付額は13兆8,214億円と、前年同期を3割余り上回りました。

2024年に今のNISA制度が始まってから2年半がたち、利用者の広がり方や、どの枠で何が買われているかにも変化が見えてきています。本記事では、金融庁が公表したExcel資料の数字をもとに、口座数・買付額・年代別・商品別のデータから分かることと、数字を読むときの注意点を整理します。

NISA口座数は2026年6月末で3,048万口座|半年で約227万口座増加

確認できた事実:2026年6月末時点のNISA口座数は3,048万850口座でした。2025年12月末の2,820万6,434口座から227万4,416口座(8.1%)増え、1年前の2025年6月末(2,695万8,340口座)と比べると約352万口座(13.1%)の増加です。

時点 NISA口座数 累計買付額
2024年12月末 2,558万6,460口座 約52.6兆円
2025年6月末 2,695万8,340口座 ―
2025年12月末 2,820万6,434口座 約71.4兆円
2026年6月末 3,048万850口座 約85.2兆円

※累計買付額は、2014年からの一般NISA・つみたてNISA(旧制度)の買付額を含む累計です。2025年6月末の累計買付額は本記事で参照した資料に掲載がないため省略しています。

NISA口座数は2024年12月末2,558.6万、2025年6月末2,695.8万、2025年12月末2,820.6万、2026年6月末3,048.1万口座。1〜6月の買付額は2025年10.50兆円、2026年13.82兆円
出典:金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果」(2026年6月末時点・2025年6月末時点)。作成:ゼロから学ぶお金の教科書

口座数の増え方を半年ごとに比べると、2025年1〜6月は約137万口座(5.4%)の増加でしたが、2026年1〜6月は約227万口座(8.1%)の増加と、伸びが大きくなっています。政府は2027年12月末までに3,400万口座という目標を掲げており、6月末時点で残りは約352万口座です。

2026年1〜6月のNISA買付額は13.8兆円|前年同期比で約32%増加

2026年の利用枠で6月末までに買い付けられた金額は、合計で13兆8,214億円でした。2025年の同じ時期(10兆5,008億円)から約32%増えています。

区分 2025年1〜6月 2026年1〜6月 増加率
合計 10兆5,008億円 13兆8,214億円 約+32%
成長投資枠 7兆4,292億円 10兆1,577億円 約+37%
つみたて投資枠 3兆716億円 3兆6,637億円 約+19%

成長投資枠の伸びが、つみたて投資枠より大きくなっています。成長投資枠は年間240万円まで、上場株式も含めて幅広い商品を買える枠で、つみたて投資枠は年間120万円まで、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られる枠です。

2014年からの累計買付額は約85.2兆円となり、政府が2027年12月末までの目標としている56兆円をすでに上回っています。

NISAで何が買われている?|2026年は投資信託が約62%、上場株式が約34%

2026年1〜6月の買付額を商品別に見ると、投資信託が61.9%、上場株式が34.5%、ETF(上場投資信託)が3.3%、REIT(不動産投資信託)が0.3%でした。

成長投資枠:投資信託と上場株式がほぼ半々

成長投資枠に限ると、投資信託が48.4%、上場株式が46.9%と、ほぼ同じ割合です。成長投資枠を使って個別株に投資している人が多いことがうかがえます。

つみたて投資枠:インデックス投信が約88%

つみたて投資枠では、株価指数などに連動するインデックス投資信託が88.1%を占め、アクティブ運用の投資信託などは4.9%でした(一部の金融機関で商品別の数字が取得できなかったため、内訳の合計は総額と一致しません)。つみたて投資枠では、低コストのインデックス型を中心に積み立てる使い方が主流になっていることが分かります。

年代別のNISA口座数|50歳代が最多の約600万口座、20歳代は半年で約12%増

年代別の口座数は次のとおりです。

年代 2026年6月末の口座数 構成比 2025年12月末からの増加率
10歳代 49万730 1.6% +265.1%
20歳代 376万5,430 12.4% +11.8%
30歳代 530万7,976 17.4% +7.3%
40歳代 572万2,939 18.8% +6.3%
50歳代 599万9,082 19.7% +8.4%
60歳代 435万5,591 14.3% +4.3%
70歳代 320万4,618 10.5% +4.1%
80歳代以上 163万4,484 5.4% +2.8%

口座数が最も多いのは50歳代で、30〜50歳代で全体の半分余りを占めています。増加率では、10歳代(NISAの対象は18歳以上のため、主に18・19歳)が2025年12月末の約13万口座から約49万口座へと大きく増えました。もともとの口座数が少ないため増加率が大きく出やすい点には注意が必要で、この資料からは増加の理由までは分かりません。20歳代も半年で約12%増と、若い世代の利用の広がりが数字に表れています。

買付額で見ると、50歳代が全体の23.0%、40歳代が20.5%、60歳代が18.4%と、資金に比較的余裕がある世代の割合が大きくなっています。

データから読み取れること|利用者の裾野拡大と成長投資枠の活用

解釈:今回の調査からは、次のような傾向が読み取れます。

  • 利用者の広がりが続いている:半年で口座数が8%増え、特に若い世代の伸びが目立ちます。
  • 成長投資枠の活用が進んでいる:成長投資枠の買付額が前年同期比で約37%増え、個別株への投資も多く含まれています。
  • つみたて投資枠はインデックス型が中心:長期・積立・分散という制度の狙いに沿った使い方が主流です。

ただし、買付額は「買い付けた時点の時価」で集計された金額で、運用の成果や含み益を示すものではありません。また、株価が上昇している時期には、同じ口数を買っても買付額が大きくなる点にも注意が必要です。

個人投資家への影響|統計を自分の投資にどう生かすか

NISAの利用者が増えていることは、制度が広く受け入れられていることを示しています。一方で、「多くの人が使っているから」「成長投資枠の利用が増えているから」といった理由だけで、自分の投資方法を決める必要はありません。

大切なのは、自分の目的やお金を使う時期、値下がりにどこまで耐えられるかに合わせて、つみたて投資枠と成長投資枠をどう使うかを決めることです。2つの枠の違いと使い分けは新NISAの「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の違いと使い分け方で、売却した場合の枠の扱いはNISAで売却したら枠はどうなる?で解説しています。

統計を読むときの注意点|買付額は時価、残高は未公表

  • 買付額と残高は違う:買付額は買った金額の合計で、現在の評価額(残高)ではありません。今回の2026年6月末時点の資料では、残高は掲載されていません。
  • 口座数は利用者数と同じではない:口座を開設しても、実際に買い付けをしていない人も含まれます。
  • 年間の利用枠の集計:2026年1〜6月の買付額は、2026年の利用枠で買い付けた金額の合計です。
  • 民間の集計と混同しない:証券会社や業界団体も独自の集計を公表していますが、対象や時点が異なるため、金融庁の数字とは単純に比べられません。

次に確認したいポイント|2026年12月末の調査と2027年の制度拡充

  • 2026年12月末時点の調査で、口座数の伸びが続くか、政府目標の3,400万口座に近づくか
  • 成長投資枠とつみたて投資枠の買付額の比率がどう変わるか
  • 2027年1月から始まる0〜17歳向けのつみたて投資枠(いわゆるこどもNISA)が、口座数にどう影響するか
  • 相場が大きく下落する局面で、買付額や口座数の伸びがどう変化するか

まとめ:NISA口座は3,000万を突破、成長投資枠の伸びが目立つ

金融庁の調査によると、2026年6月末のNISA口座数は3,048万口座となり、半年で約227万口座増えました。2026年1〜6月の買付額は13兆8,214億円で前年同期比約32%増、特に成長投資枠が約37%増と大きく伸びています。つみたて投資枠ではインデックス投資信託が約88%を占めました。

統計は制度の広がりを知る手がかりになりますが、自分の投資判断は、目的や期間、リスクの取り方に合わせて行うことが基本です。本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載している数値は金融庁が2026年10月2日に公表した資料に基づいています。

参考資料

NISA口座3,048万、金融庁の最新調査と書かれたアイキャッチ画像
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